メケメケ

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町工場や倉庫がひしめく運河のほとりから、セカイに向けて書き綴るブログ。

女装家の歩くヨコハマ

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ども。檀原(@yanvalou)です。

先日伊勢佐木町を歩いていたら、妙に目立つ人とすれ違いました。
ジロジロ見るのは悪いと思ったのですが、どうしても気になります。
ちょっと勇気を出して話しかけてみました。

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彼女は「かおりさん」。
東京から遠征してきた女装家の方です。
話をしている限りでは、男の人だとは分かりません。
声にも不自然さはなく、背が160センチ台の中肉中背ということもあって、男らしさは感じさせません。

ただ装いが過剰なので、普通の人は退いてしまうでしょう。
そういえば90年代半ばまで伊勢佐木町馬車道などに出没していたというメリーさん。
彼女にも「じつは男の人なのではないか」という見解があったようです。
あの過剰な装いと白塗りは、たしかに女装家と通じるものがあります。

ただ女装家と女性の間には、越えられない壁もあります。
手の大きさは隠せません。
歌舞伎の女形は袖で手を隠すのだそうですが、男と女では手の大きさに明らかな違いがあります。
かおりさんの手は明らかに男のものでした。

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また当然ながら、女装家は女を演じているにすぎないのですから、パートタイムの女性でしかありません。
しかしその仕草や佇まいは、得てして女性以上に女性です。
彼女らは街角を舞台に、小芝居を演じる役者なのです。

かおりさんは、週末の馬車道伊勢佐木町大岡川沿いなどを散歩するのが好きだといいます。
こうした「異人」の存在こそが、横浜を都市たらしめている気がするのですが、どうでしょう。
田舎には「異人」はいません。
そして東京からも、異人の噂が聞こえなくなって久しいのです。