
ども。檀原(@yanvalou)です。
21世紀の最初の四半世紀が終わろうとしていますね。
今年の年末が押し迫ってきたので、ざっと今年の振り返りを。
今年は次作の執筆のためにずっと机に向かっていたという印象しかありません。
それでも5月に「フジヒル」(Mt.富士ヒルクライム)に参加するため、上半期は割とサドルに跨がって練習する余裕がありました。
自転車で富士山に登ったのは今年で3回目。
しかもミニベロで参戦というチャレンジングなことをしました。
練習で上ったときのタイムは2時間4分。本番はタイムが縮むはずなので「2時間切りはもらった」と思っていたのですが、結果は2時間9分。
やけ酒飲んで寝ました。

ほかに書けそうなことといったら、8月にカリフォルニアのマンサナー収容所跡に行ったことくらい。
アメリカの宿泊費が高すぎるのと、L.A.を出たのがお昼ごろで開館時間に間に合いそうもないので、デスバレーの外れのキャンプ場で前泊しました。
文字通りの荒野のど真ん中にガソリンスタンドとレストランとキャンプ場の3点セットが忽然と現れるというシュールな光景。車で1時間以上走らないと民家もなにもないという文字通り「ミドル・オブ・ノーホエア」。



知っている人は知っていると思いますが、グーグルマップでは「本来そこにあるはずのない観光名所やお店の写真がポツンと表示される現象」がときどき見受けられます。日本だと、千葉県のどこかが鎌倉の大仏と関連付けられているバグがあるそうです。2023年にニューメキシコに行ったとき、ジョージア・オキーフの家の近くでこれにやられたことがあり、なにもない場所のために半日つぶれたことがありました。
この荒野のど真ん中のキャンプ場が、このバグだとしたら嫌だな……。そんな風に思いながら車を走らせたことを覚えています。




太平洋戦争中に日系人が1万人隔離生活を強いられていたマンサナー収容所跡は、日本語の文献で読んだのとだいぶ印象が違いました。
日本語の文献だと「いかに酷い環境なのか」ということが強調されているのですが、アメリカの南西部を旅すると分かる通り、好んで荒野に住んでいる人は結構います。前述の砂漠のど真ん中のレストランの経営者などはその典型で、決して人が住めない場所ではないし、我慢しないと住めない訳でもありません。
問題はロケーションではなく、むしろ全財産を諦めざるを得なかったことやプライバシーのない環境に放り込まれたこと、兵士に銃を向けられながら生活しなければならなかったこと、信条がちがう人間同士が呉越同舟で暮らさなければならなかったこと、期限が定められていなかったことなどだったんだろうと感じました。つまり尊厳の問題だったのかなと。



実際、「砂漠」といっても木も生えていて、日本語の「砂漠」と英語の「デザート(desert)」のニュアンスのちがいもやっかいだな、と思ったり。英語の「デザート」は日本語の「荒野」にニュアンスが近いと思っています。日本語の砂漠に近いのは「デューン(dune)」ですね。
……とまぁ、今年はほとんど執筆以外何もしていなかったんですが、ようやく一昨日原稿が書き上がりました。
全部で27万字。
数ヶ所書き飛ばしながらプロローグからエピローグまで書き終えた時点で22万字。
「95%書き終えたので24万字以内に収まるだろう」と思っていたのに、なぜ5万字も増えてしまったのか。自分でも不思議でなりません。
この本をめぐる経緯はnoteに書いたので、興味のある方はご一読を。
この原稿は開高健ノンフィクション賞に応募する予定なのですが、編集者から「規定の400字原稿用紙500枚というのは20万字ではなく、原稿用紙の余白部分を考慮するとだいたい167,500字程度です」と言われ、まだ先は長いな、と。
規定枚数オーバーは織り込み済みで、「応募段階では短いバージョンで出して、本にするときフルレングスにすればよい。短縮版で完成させて本にするとき書き足すのはむずかしいので、長く書いてあとで削ろう」と思っていました。
しかし17万字未満となると話が違ってくるというか。
文字数を60%に圧縮しなければなりません。
ぜんぜん別の話になってしまいますね……。
さてどうなるでしょうか。
そんなこんなで今年も暮れていくのでした。
みなさまもよいお年を。