原爆ドーム前で並んだ(651・652号車)被爆電車 撮影Nkensei(Wikimedia Commons)
ども。檀原(@yanvalou)です。
皆さん、ネタを探すときはどうしていますか?
僕はある事柄を取材したとき、新たな疑問が湧いてきて追加取材を積み重ね、気がついたら結構な分量を掘っていた……という場合が多いです。
ただそういう方法とは別に、誰かとおしゃべりしているときにぽろっとネタが出てくることも少なくありません。
おしゃべりというのは、縦横無尽に話題がどんどん流れていきます。
そういうときに発想の飛躍やネタの到来があったりしますよね。
本日はそんな実例をそのまま掲載します。
出発はこの記事を読んだこと。
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ニューヨーカーも惚れる、シブいという美意識 | HEAPS
で、こんなツイートをポストしました。
日本人には『誰が使っていたかわからない中古品は、なんかイヤだ』という感覚を持っている人が多いが、「ものに霊が宿る」というアニミズム的メンタリティが原因では、という見解を目にした。
— 檀原照和_11月に出版予定 (@yanvalou) September 12, 2018
実際のところ、どうなんでしょう?
いや、単純にアニミズム的男根主義由来のシャーマニズム的処女崇拝が原因じゃないかなあ。水木御大の言によると、ものに精霊が宿るためには最低200年の時間が必要だそうで、とするとまず大部分の中古品には霊なんか憑いていないってことだよね。
— 野浦一馬 (@NorllaKazma) September 12, 2018
つーか、普段使いするほとんどのものは200年も耐用年数がない。
— 檀原照和_11月に出版予定 (@yanvalou) September 12, 2018
一部の建物と美術工芸品と髪の毛くらいじゃない?
家は処女信仰の適用外?
その一方で「家宝」と呼ばれて代々受け継がれる物神もありますな。 https://t.co/lZWaGziKit
あとさ、「工業製品だともう駄目」みたいな感じしません? 無名でもいいから、ひとりの職人がせっせと手づくりしたものでないと付喪神はいない、みたいな…。
— 野浦一馬 (@NorllaKazma) September 12, 2018
そうかな?
— 檀原照和_11月に出版予定 (@yanvalou) September 12, 2018
だとしたら神主さんが新車をお祓いする意味がなくなってしまうよ。
車でなくてもいいけど、悲惨な事故に関係した乗り物は工業製品ではあるけれど、妙なものが憑きそう。
それから楽器にも霊的なものがつきやすい気が。たとえ職人の一点ものでなくても。 https://t.co/ZEF8WgaMQA
あー。「永く大切に愛用・保管されてきた」みたいな、人の歴史・人のにおいみたいなものが感じられるかどうか、と訂正する。ところで広島市には被爆した路面電車がまだ現役で走ってるけど、「妙なものが憑」いていると思う? 新車をお祓いするとは知らなかったけど、楽器は確かに「あるある」な感じ。
— 野浦一馬 (@NorllaKazma) September 12, 2018
新車のお祓いは横浜の野毛にある成田不動でやってるの見た。新築の地鎮祭みたいなものかと。
— 檀原照和_11月に出版予定 (@yanvalou) September 12, 2018
被曝車両ってすごいね。それ、取材したの?ぜひ話を聞いてみたい。
因みに横浜には空襲で廃棄された駅舎跡があるよ。 https://t.co/HnMrcEr3MI
いや取材もなにも、広島の子らぁはみんな知っとるんよ(←広島弁)>被爆車両
— 野浦一馬 (@NorllaKazma) September 12, 2018
空襲で廃棄された駅舎跡って平沼駅だよね。一度は行ってみたいと思ってる。
そこで「被爆列車」を検索したところ、何人もの方が記事にしていることが判明しました。
たとえば、以下の二つです。
被爆3日後に撮影された651号車。修理を行い現在も営業運行中(撮影:岸田貢宜)
「被爆電車」と呼ばれるのは1942年に製造された「650形」と呼ばれる5両の路面電車を指すそうです。
「被爆列車」という字の通り、5台の車両はいづれも原爆で被災しています。
とくに651号(上の写真)は定員80名のところ、乗員超過ですし詰め状態の超満員の状態でした。
ところがたった一発の爆弾が炸裂した結果、運転手車掌は勤務姿勢のまま、乗客も着席状態やつり革につかまったまま、炭化して即死だったというのです。ドア付近には脱出しようとして折り重なった死体が積み重なり、なんとか外に出られた者も放射能障害で即死。
ただ車内中央部にいた数名だけが、周囲の人たちが人間の盾となったお陰で奇跡的に生き延びました。
車両は全焼でしたが、翌年修理して復活。「ヒロシマ復興のシンボル」とよばれ、現在まで現役で走り続けています。
とくに651号、652号は朝のラッシュ時間などに普通に使われているそうです。
被災した車両が、まさか70年も使われ続けているとは!
なんとも驚きです。
現代だったら、とっくにスクラップでしょうね……。
これで僕が被爆列車の記事を書いたら、「ネタが拾えた」ということになります。
皆さんはどうやってネタを拾っていますか?
今日の記事は以上です。
またのお越しを、お待ちしております!