ども。檀原(@yanvalou)です。
ブログを書くのがおっくうで下書きがネタ帳状態です。
タイトルと概要だけは書いたものの、書くタイミングも公開するタイミングも逸したままお蔵入りしたネタが結構あります。
こういうことが起きるのは、ある程度力を入れた文章出ないと公開できなくなってしまっているからです。自分で自分に課したハードルが原因で気楽に書けなくなっている。
ちょっともったいない。
今後は少しだけレベルを落とす代わりに更新頻度を上げようと思います。
さてそう決心してからの1発目は、タイミングを逸した(笑)ネタです。
前振りが、完全に良い訳になってしまっていますが、おつきあい下さい。
例を見ないほど「アチャー」な会に居合わせてしまい……
昨年の12月11日(火)、早稲田大学の大隈講堂で以下のようなトークイベントがありました。
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岩松了×風間杜夫×坂井真紀トークショー 逃げる劇作家、岩松了を追いかけて。
主催:早稲田大学演劇博物館
現在の日本の演劇シーンを決定的に方向づけた「静かな演劇」。そのパイオニアであり、30年以上も先頭を走り続けながら、まことしやかな解説や体系化から、しなやかに身をかわしてきた岩松了。言葉を重ねるほど謎が深まり、謎が官能を濃くする唯一無二の劇世界を、本人と、岩松戯曲を体現してきた風間杜夫、坂井真紀とともに、紐解いていく90分間。
定員=1,000人でしたが、満席となる盛況ぶりでした。
岩松了さんは顔は知っていたものの「時効警察の陽気なダメ署長(かなりいろんな作品に出てるはずですが、自分の中ではこのイメージ)」という程度。ほとんど知識ゼロの状態でした。
ただ岩松さんが90年代に一世を風靡した「しずかな演劇」を牽引した三人の演出家の一人だと知り、参加無料ということもあって足を運んだのです。
しかしわざわざブログに書こうと思ったのは、素晴らしい会だったからではありません。
例を見ないほど「アチャー」という感じの会だったからです。
そのやっちまったぶりはTwitterでどうぞ。
早稲田大学演劇博物館企画展「岩松了×風間杜夫×坂井真紀トークショー 逃げる劇作家、岩松了を追いかけて。」@大隈講堂100分、雨。構成(司会者の私的岩松演劇史+トーク)が観客の期待とずれていて珍しくブーイング。それでも個人的には参考になったし、ゲストのお話は残された時間以上に楽しかった。
— miss_you (@MissYou_missyou) December 11, 2018
大隈講堂で『岩松了×風間杜夫×坂井真紀トークショー 逃げる劇作家、岩松了を追いかけて。』見た。司会者徳永京子さんの講義が長すぎて風間さんと坂井さんが声を発するのが開始30分後、客がゲストに話させろと野次入ったが開始45分後くらいからしか3人は話せておらず、結果岩松さんを逃す司会者。
— タ゛テ コ (@date_c_o) December 11, 2018
早稲田大学大隈記念講堂「早稲田大学演劇博物館開館90周年記念 現代日本演劇のダイナミズム」記念イベント 岩松了×風間杜夫×坂井真紀トークショー「逃げる劇作家、岩松了を追いかけて。」
— 岡田昌浩 (@triparaace) December 12, 2018
せっかく楽しみにしていたイベントが、司会を務めた徳永京子の自己中極まりない進行で台無しになってしまった💢 pic.twitter.com/cC07fHh7sR
徳永さんと言えば名の知れた演劇ジャーナリストです。Twitterのフォローワーが9千人を超えていると言えば、どれだけ信頼が篤いか伝わると思います。当然人前での話や司会にも馴れているはず。にもかかわらず、岩松さんの大ファン故か、会の半分以上の時間を1人でしゃべりまくるという失態を演じてしまったのです。
東京の民度の高さに度肝を抜かれた
このとき会場から「ゲストに話させろ!」とヤジが一閃。観客一同が割れんばかりに拍手するという珍事が起きました。
こういうことが日本で起きるなんて!
珍しくありませんか?
壇上にいるのは日本有数の評論家。
理不尽なことであっても、少なくとも表面上は諾々と従うのが日本人です。ヤジを飛ばすなどあり得ません。ヤジが飛ぶのは国会くらいでしょう。
それがあの場に限っては、強烈な民意が立ち上がっていたのです。
「東京ってなんて民度が高いんだ!」
正直言って驚愕しましたよ。
横浜だったらこうはならなかったはず
10年以上前の話ですが、横浜の赤レンガ倉庫である映画のパイロット版試写会が行われました。
若者から年配者まで会場は幅広い年齢層で埋まっていました。
ドラマがいよいよ佳境に入ろうとするそのとき、なんと機材のトラブルで絵が出なくなり、観客が暗闇のなかに放置されるという状況が発生したのです。
スタッフは不慣れなのか、機材の復旧に気を取られてしまったようで観客に気が回りません。体感で3分くらいですが、なんのアナウンスもないままでした。
状況が動きそうもないので、僕は思いきって「灯りを下さい!」と声を出しました。
映画を楽しみに来ているのであって我慢大会に来た訳ではありません。
復旧するまで一旦休憩を入れるのが主催者のホスピタリティーだと思ったのです。
ところが会場から
「黙れ! 静かにしろ!」
という恫喝が返ってきたのです。
お上は絶対。
長いものには巻かれろ。
おかしな目立ち方はするな。
典型的な日本の良民の怒りを買ってしまったのでした。
不自由な目に遭っても堪え忍ぶ。決して不満は漏らさない。
空気と和を大切にする。
それが大人というものだ。
そういう意識なのでしょう。
こうした経験をしたことのある僕にとって、早稲田でのヤジと同意の拍手はカルチャーショックでした。
しばしば横浜の人間は「横浜は日本で一番大きな田舎だ」と自嘲するのですが、言い得て妙だと思います。
観客に表現を生業とする演劇人が多かったせいもあるのかも知れません。
しかし東京に真の都会を見た一夜となったのです。
読者の皆様はどう思われるでしょうか?
お住まいの地域や地元はどっちのタイプですか?
今日の記事は以上です。
またのお越しを、お待ちしております!