メケメケ

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町工場や倉庫がひしめく運河のほとりから、セカイに向けて書き綴るブログ。

ねんねからハイハイ、キッズまでママたちを含めたトータルケアを目指す教室の話

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Photo : Dave van de Schuur www.flickr.com

mama café AROMA&BabyMassage 高橋麻紀子さん

2015年7月1日に取材した小田原の「mama café AROMA&BabyMassage」の紹介文です。
お蔵入りしていたものを蔵出しいたします。
取材文のサンプルとして御覧下さい。

「参加者の8割がリピーターさんです。継続してくださる方が多く、生後2ヶ月くらいから通いはじめて、二人目が生まれてもまた来て下さる方がいらっしゃいます。教室であるのと同時に、ママたちの育児の相談や情報共有の場にもなっていますね」。

「mama café AROMA&BabyMassage(以下「mama café」)」の高橋麻紀子先生は語る。

 教室はあくまでも赤ちゃん中心。先生がベビーマッサージ(以下「ベビマ」)の門をくぐったきっかけも、息子さんの夜泣きをなんとかしたいと思ったからだった。ベビマは、マッサージを通して我が子とふれあい、スキンシップやコミュニケーションを取る育児法だ。近年は育児雑誌などで紹介される機会も多く、ママたちの間ではかなりポピュラーな言葉になっている。

 先生が学んだのは小田原の NPO 法人「mama's hug」だった。ここで学んだことを元にして2011年4月に教室をはじめた。当初はベビマ専門に教えていたのだが、継続して通ってくれる参加者や先生自身の変化に応じて、教室は徐々に進化を遂げていった。

 子供が大きくなると、ベビマからキッズマッサージへ。2人目が生まれてママの負担が増え、体調管理が重要になったことを受けて骨盤ストレッチや親子で出来るベビーヨガもはじめた。さらに授乳中のクスリの摂取を避けるため、「代替医療を伝えたい」とメディカルアロマ教室にも手を広げている。こうして参加者の需要に併せてクラスが充実していく様は、個人教室ならではだ。

「ねんねからハイハイ、キッズまでお母さんたちを含めたトータルケアがmama café の特徴ですね。結婚、出産、育児や仕事など女性のめまぐるしく変化する環境、心身を、より快適に心地よく過ごせるようなトータルケア、セルフケアを一緒に学んでいける場所を目指しています。今秋からマタニティークラスやセルフメディカルアロマのアドバンスコースも始める予定です」。

 教室の内訳だが、ベビマが4割、ベビーヨガや骨盤ストレッチが3割、メディカルアロマが3割程度だという。

 仕事柄ベビマの自宅教室は何軒も訪問している筆者だが、玄関にアロマグッズや観葉植物がおかれた教室は初めてだった。大抵の教室は赤ちゃん優先になるあまり、赤ちゃんの居場所が保育園化しているのが常だ。しかし高橋先生のご自宅は赤ちゃんばかりでなく、お母さんたちも大人の時間を充分楽しめる場所になっているのではないかと感じた。

 このお母さんたちの時間は教室の重要な要素になっている。とくに結婚前から興味をもち資格も取ったというアロマは、リラクゼーションは勿論、家庭の薬箱のように民間医薬的な効能があるものについてレクチャーしている。赤ちゃんも使える日焼け止めクリーム(舐めても大丈夫とのこと)、ルームスプレー、虫除けスプレーなど実用的なアロマグッズの作り方を教えている、という。

「アロマは子供のレッスンと切り離しています。アロマクラフトはベビマの後の恒例として教えているのですが、好評だったので別途独立させました」。

 教室の根幹となるベビマのクラスだが、週2回、1回あたり2時間程度の長さだ。事務手続きや自己紹介から始まって、30分のマッサージ、小休憩、アロマクラフト、ティータイムというのが大まかな流れだ。マッサージ中は子供の手遊び歌やオルゴール、ピアノなどの子供が好きそうな音楽が流れている。

 子供の常として言うことを聞いてくれないときもある。そんなときは「泣いたら抱っこしてあげて下さい、とお伝えしています」。子供が嫌がってしまったら、そのときは無理をしなくても良いという。

元気が良い子だと楽しくてハイハイで動き回ってしまい、手順通りのマッサージが出来ないこともある。そんなときは「背中もマッサージできますよ」と、その子一人ひとりに合わせたアドバイスするそうだ。

 子供の機嫌次第でマッサージできないこともあるが、そんなときは教わったことを自宅で試したり、次回のレッスンでやってみれば良い。

「マッサージの効能は色々ありますね。たとえば早いと1歳半くらいからイヤイヤ期(第一反抗期)になりますが、マッサージしているとコミュニケーションが取りやすいため、ママと仲直りするのが上手になるんですよ。ベビーとついているので、赤ちゃんの時期だけと思われがちですが、何歳になっても続けていきますし、効果は年齢が上がるほど、より一層実感するものです。

宣伝をする上では『ハイハイまで』と年齢を区切っていますが、ベビマの効能に上限はありません。小学校高学年の子の成長痛にも効きますし、精神的な作用もあると思います」。

「癌に効く」と謳った食べ物がころころ変わるように、育児の定説は頻繁に揺れ動いている。昔から実践されていた育児では親子のふれあいが重視されていた。ところが次第にママの負担を減らすため赤ちゃんとは別々に眠ることを推奨するなど、赤ちゃんべったりにならない方法が主流になっていた。ベビマブームはその揺り戻しなのだろう。

 最近では人間工学に基づいた抱っこひもであるの例がある。生後1年くらいの間に赤ちゃんの骨格や筋肉が形成されるが、この製品がヒットした当時は「赤ちゃんの背筋がまっすぐになるように」背負うのが良いとされていたという。ところが最近は「小さい頃は丸く育てるのが良い」と異説が唱えられ、親子の密着性が高いスリングや日本の昔ながらのおんぶ紐が復権しているのだとか。

 離乳食にしてもかつては「離乳準備期」に果汁やジュースを与えるなど「早く食べさせた方が良い」とされた時代もあったものの、現在は「6ヶ月過ぎてもその子が食べたいものを食べさせるのが良い」という風に変わってきたという。

 子育ての常識はそれこそ頻繁に変化する。きっと我々の親世代とも違う部分があるだろう。重要なのは情報に流されずに、自分自身が納得することだ。手探りで悩んでいるとき、ママ同士の情報交換が出来たり、実用的なアロマづくりで気分転換できるこの教室の存在は貴重だ。一人のママとして先生の実体験が活かされた教室に参加することは、子供達のためだけでなく、お母さんたちの癒しにもなるにちがいない。

mama café AROMA&BabyMassage(ママ カフェ アロマ アンド ベビーマッサージ
代表:高橋麻紀子(たかはし まきこ)
〒250-0855 小田原市清水新田
http://www.mama-cafe-aroma.com/
http://cafe525.blog.fc2.com/

www.mama-cafe-aroma.com