ども。檀原(@yanvalou)です。
うすうすお気づきだと思うんですが、このブログには必ずしもメディアに適応するようなノウハウは盛り込まれていません。
癖のある切り口や内容もちょくちょく見受けられると思います。
僕は書籍出身なので、Web 系のライターが幅をきかせるブログの世界ではかなり浮いたことも書いていることでしょう。
今回も、そんな浮いた見解を披露いたします。
ひとつとして同じ人生はありません
前回のエントリーで取り上げた英語圏で著名なブログ”Humans of New York”。
“My English is not good. Spoken English is very difficult. But I want to study at Columbia so I am trying to improve. I decided to..." pic.twitter.com/LkONXzX557
— Brandon Stanton (@humansofny) June 16, 2017
英語圏ではスタッズ・ターケルの一連のインタビュー仕事のように、市井の無名人を大勢取材してあるトピックの全体像を浮かび上がらせる、という手法が確立しています。
”Humans of New York”もこの系譜に連なる仕事です。
毎回ごく普通の人々の暮らしを取り上げている長期連載ブログですが、これがおもしろいのです。
なぜでしょうか。
遠い異国のひとたちの人生の一断面、あるいは生活の一端に触れているうちに、他人の生活を安全な場所から覗き見しているような気分になってきます。
そしてときに共感を覚えたり、感心したりするうちに海の向こうの世界に親しみを覚えてくるのです。
口の悪い人は「ありきたりな人生の羅列」と言うかも知れません。
しかしひとつとして同じ人生はありません。
スタッズ・ターケルの一連の仕事を「インタビューによる社会調査」と評するひともいるようですが、それ以上のなにかがあります。
僕がこのブログにアップしている未発表取材記事も、若干"Humans of New York"を意識しています。
まちおこしブログの手法はまちがっている?
地域興しやまちおこしへの関心が高まり定着するに従い、地域の魅力を発信する Webメディアやブログが増えてきました。
その多くは隠れたオシャレスポットや埋もれた名産品、海の幸・山の幸・特選野菜、地元民お薦めの絶景、ユニークな活動をつづける人物などを紹介します。
しかし「こんな素晴らしいスポットがある」「こんな食べ物がおいしい」は、そろそろ飽和状態ではないでしょうか?
「埋もれた地域資源の発掘」はまちおこしの定番とも言える手法ですが、しかし本当に外部にアピールするのは、"Humans of New York"型のコンテンツではないかと思うのです。
もちろんこの系統のコンテンツが光を放つのは、ある程度記事が溜まってから。それこそ100人の人にインタビューするくらいでないと真価を発揮しません。
しかし絶対地域のカラーが出てきて、魅力的な内容になる筈です。
この企画、どなたかやらせていただけませんか?