メケメケ

メケメケ

町工場や倉庫がひしめく運河のほとりから、セカイに向けて書き綴るブログ。

大きなイベントをやり遂げて一ヶ月経った

今回は久しぶりのブログなので、書き慣れた「である調」で書きます。

大きなイベントをやり終えて一ヶ月がたった。
ここ何年かの仕事の中でもっとも大きなものだったと思う。
やり遂げて1週間か10日くらいは高揚感と虚脱感と開放感が入り交じったような感じになり、とてもブログを書く気になれなかった。

その後はイベント制作中お預けにしていたあれやこれやをやっているうちに時間が過ぎてしまい、はてなから「一ヶ月ブログを更新していませんね」という通知をもらってしまった。
でも大きな仕事をやり遂げた後は、大なり小なりこんなものだと思う。

助成金の申請からカウントすると8ヶ月制作していた計算になる。
本当にハードで、途中で「永久に終わらないんじゃないか」と思ったくらいだ。

f:id:yanvalou:20171118084012j:plain野外公演終了後、ソケリッサ!の横内さんと。

いままでも何度か自主企画でイベントをやって来た。
その多くはトークイベントだ。
ライター業を始める前は舞台人だったので、劇場での公演を含めると数はもう少し増える。
いずれのイベントにも共通することは、【自分自身が主役】ということだった。

ところが今年に入って2回主催した落語会を経て、「なにかやりたいことがあったとしたら、必ずしも自分でやらなくてもいい」という当たり前のことに気がついた。
これは大きい。

多くの場合、ライター主催のイベントはトークイベントか勉強会だ。
自著の宣伝とかノウハウ伝授とか、内容は色々だろうが、主催者自身が喋り倒すものが多い。

必然的に話す内容は、自分が知っていることや体得したことになる。
だが、人一人が経験出来ることには限りがある。
当然話す内容は決まってくる。

しかし「必ずしも自分が話さなくてもいい」のだ。
人に任せて自分は制作に専念すれば良い。
それが今回学んだことだった。

豪華なゲスト

今回のイベントは四つのパートで構成されていた。

  1. 鎌倉時代創建のお寺での演劇野外公演
  2. 同じお寺での野外ダンス公演
  3. 三人のゲストを招いてのトークイベント
  4. 映画上映会

このブログはライターブログなので、トークイベントに絞って書いておきたい。
野外公演に関しては、観客の感想など外部へのリンクに留めておく。

www.afpbb.com

twsgny.blogspot.jp

さてトークイベントだが、非常に豪華かなゲストをお招きすることが出来た。


伊藤文学さんは現在「薔薇族」の編集長をやっている知人につないでもらった。
御年85歳。


文学さんは会場となったシャンソニエの前オーナーと非常に親しかったそうで、目に見えない不思議な縁を感じた。
むかしは年になんどかこのシャンソニエに顔を出していたそうだが、随分ご無沙汰していたとのこと。
足が不自由になり、外出が億劫なお体になってしまったので、横浜でお話を聞く機会は貴重だったと思う。

フラワーメグさんは知る人ぞ知る伝説の女優。現在で言うところのセクシータレントの走りのような存在なのだが、1970年のわずか1年だけしか活動していないにもかかわらず、多くの人の記憶に焼き付いている。


フラワー・メグ/私のキライなもの

メグさんとの出会いは奇跡とも言えるものだった。
ここ数年とあるテーマを取材しているのだが、その過程でメグさんの存在を知った。
しかし連絡先がまったく分からない。
40年以上も前に芸能界を引退した人だ。芸能記者でもない限り、伝手などあるはずもない。
ところがである。
あろうことか、メグさんの方から僕の Twitterアカウントをフォローしてくれたのだ!
こんなことってあるんだろうか!?
本当にびっくりした。

実際にお会いしてこの点について伺ったところ、Twitter は息子さんに任せているとのこと。
その息子さんが「こういう面白い人はフォローしておいた方が良いよ」と言って、僕のことをフォローしてくれたのだそうだ。嬉しい!

康芳夫さんは「怪人」とでも言うべき人で、まさか出演して頂けるとは思っていなかった。

arban-mag.com


文字通り古き良き昭和の興行界を体現しているような存在である。
打ち合わせ場所は、赤坂にあるホテルオークラ別館のバー。
後日人から聞いた情報によると、康さんは取材を受けるときも打ち合わせするときも、かならずここと決めているらしい。
秘書の方と三人で会ったのだが、顔合わせも兼ねて軽く打ち合わせ下だけなのに、経費が9,500円もかかったのには参った。

具体的な出演料はその場では決めず、メールで交渉した。
ハッタリもあるのかもしれないが、「僕の出演料は最低10万円だよ」と仰られ、地の底に引き釣り込まれるような気持になったのは忘れられそうにない。
怖くなって返信のメールを確認する勇気がなく、一晩おいておそるおそる読んだのはいい思い出である。
このときは「メール確認専門の秘書が欲しい」と本気で思った。

f:id:yanvalou:20171118084821j:plainトークイベント終了後、出演者の方たちと。

多くのライターははてブの数とかリツイートの回数、ページビューの数字などでしか自分の仕事の手応えを得られない。
それよりも出演交渉の醍醐味や観客からのリアルな反応を得られるイベントの方が、ずっとおもしろいし、大きな高揚感を得られる。
もちろんいいことばかりではなく、不入りになれば赤字になるやも知れず、制作の過程で天にも昇る気持になったり、地獄に突き落とされたような気分になったり、気持はつねに上下しっぱなしである。
短い時間とは言え、戦場のような緊迫した世界に肩まで浸かっていた。
この8ヶ月間はまったく落ち着くことが出来なかった。
経営者や芸能人、アスリートなどはいつもこんな世界で生きているのだろう。

いずれにせよ、ライターが増えすぎてしまった現在、執筆業だけでやっていくのはリスキーだ。
ライター業の不毛さとか、社会とのつながり方の問題も考えると、これ一本でやっていくことに疑問を感じざるを得ない。
こう考えるのは僕だけだろうか?